ALL JAPAN PRO CLASSIC 2009(第1回全日本プロ選手権グランドスラム)が、年末も押し迫る12月25日〜12月28日まで御前崎ロングビーチで開催された。
この大会はJPWA発足を記念に、スラローム、フリースタイル、ウェイブの3種目の上位ランキング者だけが出場できる大会であり、国内プロ選手の最高峰の大会でもある。スラロームとウェイブにはJ25浅野選手とJ202駒井選手の2名がダブルエントリーしている。
大会初日は風がなくキャンセルとなったが、大会2日目の土曜日は午後から、12月後半には珍しく、ギャラリーに優しい暖かい西風が吹いて来た。波のサイズがない事から、この日はスラローム4レースとフリースタイルのダブルイリミネーションが消化された。
スラロームの結果はやはり、全ヒートをトップフィニッシュで走りきったJ25浅野選手のパーフェクトな優勝だった。ビーチスタートしてフィギュアエイトを2周廻るレースコースで、私が記憶するかぎり、2回ほど沖のファーストマークを2位で回航した以外は全てのマークをトップで回航していた。菊川スラロームの強風と波ありスラロームでも、この日のような7.0平方メートル前後のセイルサイズとほとんどフラットなレース海面でも、浅野選手の走りはダントツでした。
そうなるとギャラリーが興奮するのは2位争いとなる。J67山田選手、J1合志選手、J85鈴木選手らのベテラン勢はやはり安定した走りを見せてくれた。印象的だったのは6位入賞のJ117大坪選手だった。第1レース、第2レースをいきなりトップ争いに加わり、立て続けに5位のポジションを連取して、ロングビーチで見事なスピードを披露した、大坪選手は若手の有望株でもある。
5位入賞のJ202駒井選手は、今年からスラロームツアーに参戦している選手。まだ荒削りだが持ち前のパワフルな走りで、グランドスラムの4レース共に全てファイナルに進出し、スラローム年間ランキング3位という快挙を成し遂げた。JPWAにルーキーオブザイヤーがあるのなら、間違いなく駒井選手のものだろう。久しぶりに開催されたロングビーチでのスラローム、インサイドマークのジャイブ合戦は大迫力で、ギャラリーは大興奮でした。
フリースタイルはダブルイリミネーションが成立しました。2年連続フリースタイルチャンピオンの吉田洋海選手が、ヒート前の練習中に右肩が外れるアクシデントに見舞われ、大会参加できなくなってしまったのが残念でした。5平方メートル前後の風の中、ヒート前半は選手の技が決まらずにどうなるものかと思いましたが、ヒートが進むにつれてレベルが上がり良いパフォーマンズが見れました。J82鈴木選手はウィナーズ1回戦でJ310佐藤選手に負けたが、ルーザースヒートで5ヒート連続して勝ち上がり、ランキング1位のJ111長嶺選手と対戦した。その時の鈴木選手は、体力的にいっぱいいっぱいの様子でした。長嶺選手はこの大会でD難易度のシャカをクリーンに決め、F難易度のトードを繰り出すなど多彩な技のバリエーションを披露して、この大会の優勝とフリースタイル年間タイトル1位を決めました。
大会3日目の日曜日は、掛川市に本部がある“からだ工房フミユ”のセラピストチームが大会会場に5つの整体用ベットを設置してくださり、ボランティアで選手やギャラリーの体をケアしてくれました。朝から昼過ぎまで大勢の人が整体を受けて、大盛況でした。
この日は結局風が上がらず、スラローム、フリースタイルの競技は3日目をもって終了となりました。
最終戦最終日の12月28日月曜日は、感動的な結末となりました。大会前から注目されていたのは、現時点でのランキングトップ3、1位J15石原選手、2位J123本橋選手、3位J25浅野選手による年間タイトル争いでした。しかしシングルイリミネーションが終わった時点での結果は、足の骨折やじん帯損傷などのケガから復帰して元気なライディングを取り戻したJ23永松選手の快進劇でした。ヒート時間は10分、2ウェイブ、2ジャンプのファクターの中、高いフォワードループ、プッシュループ、バックループなど、またケガをしてしまうのではと心配するほどの猛チャージで、一気にシングルイリミネーションのウィナーとなった。
1位永松選手、2位石原選手、3位浅野選手、4位野口選手の順位でルーザースが開始された。ルーザースヒートでギャラリーの目を引いたのが、マウイ遠征から帰ってきた、18歳のJ1115板庇選手のがんばりでした。駒井選手、松井選手を破り本橋選手には及ばなかったものの、ジャンプ、ウェイブ共に確実にレベルを上げて6位のポジションを獲得した。J123本橋選手はルーザースヒートで福島選手、柳沢選手、板庇選手、野口選手を連続して破り、浅野選手と対戦したが、ここで浅野選手に破れる。浅野選手VS石原選手。このヒートで石原選手が勝てば石原選手の年間タイトルが決まったのだが、浅野選手がジャンプ、ウェイブ共に僅差のポイントで上回った。石原選手の野望ここで終わる残念。
この辺りからのルーザース10分ヒートの対戦は午後4時を過ぎていて、トップ選手のがっぷり四つの素晴らしいパフォーマンスと、太陽が水平線に沈むにつれてよりガスティーになる風が、終わるのではないかとハラハラドキドキでした。今年1年でいろいろなスポーツを見たり、いろいろな場面に出会ってきたが、こんなに手に汗握ることは無く、ウィンドを続けてこれて、この場にいれたことを幸せに思いました。写真や映像では絶対に伝わらない、夕日の美しさと張りつめた空気がロングビーチ全体を包んでいました。浅野選手VS永松選手。午後4時30分頃ルーザースファイナルは始まりました。あまりの緊張でこのヒートの事はあまり覚えていませんが、僅差ですが浅野選手が勝っている事が分かりました。
夕日が完全に沈んでしまい、時間がなく、メンズグランドファイナル永松選手VS浅野選手、ウィメンズルーザースファイナルJ0 MOTOKOVSJ27田中選手を同ヒートでスタートしました。さらに風が落ちた様子、4.5平方メートルを使用している浅野選手は2本のジャンプを決めてリードしたが、永松選手は4.0平方メートル〜4.2平方メートルにセイルを変えたがさらに風が落ちてくる。ヒート残り3分でこのヒートはキャンセルとなった。
ウィメンズはダントツのパフォーマンスでJ0 MOTOKOが優勝。2位はJ27田中選手。ウィメンズでは敵なし、もはやギャラリーはいつMOTOKOがMEN’s CLASSで参戦するかに注目しているようだ。メンズクラスはJ25浅野選手とJ23永松選手の同率優勝。年間タイトルの行方は、ランキングポイントは浅野選手と石原選手が同率であるが、最終戦の順位の上位の選手がランキングが上になる。見事にJ25浅野選手が、悲願のスラロームとウェイブの2種目で初代JPWAグランドチャンピオンと言った偉業を成し遂げた。おめでとうJ25浅野則夫。最高のお正月が迎えられますね。
年間ランキング、各クラスの表彰は1月10日、御前崎グランドホテルで全日本アマチュアウェイブ選手権のパーティーにて行われます。皆さん、お楽しみに!
Riding photo by j-0 motoko report y.ikeda
Copyright(C) Japan Professional Windsurfers Association All Rights Reserved.