COLDBREEZE OMAEZAKI 2010<大会レポート>

COLDBREEZE OMAEZAKI 2010

“Stop J25 ! ” 誰が、どんな形で、いつ浅野則夫の連勝を止めるのか?
ウェイブとスラローム、JPWA両種目でJ25浅野則夫は勝ち続けている。シーズンも終盤に迫ったこの時期、このままの勢いでいくと両種目で完全制覇を果たすかもしれない。

「COLDBREEZE OMAEZAKI」はNWA創世記時代から続く、ウェイバーにとって重要視されている大会だ。例年よりやや早い時期の開催となった今回はやはり、誰が勝つのかというよりも、誰が浅野を止めるのかに注目になる。そして今年度のチャンピオンは誰になるのか。

大会初日

予報では3日間を通して風、波ともに期待がもてる。早朝から西風が吹き、波も徐々に上がってきそうな気配だ。天気は良好で、“冷たい風”とまではいかない。観戦日和な日差しと風だ。
午前中から吹いた風だがなかなか上がりきらない。フリーライディングには問題ない風と波だが、満足できるコンテスト環境にはいたらない。午後3時をもって、これ以上のコンディションは見込めないないということで、初日はノーコンテスト、明日以降に持ち越しとなってしまった。

予報では明日、さらに明後日とハードなコンディションが期待できる。シングル、ダブルイリミネーションで選手たちが最高のパフォーマンスを魅せてくれるだろう。

石原智央理事長


松井重樹ウェイヴ委員長

大会2日目

予報では今日も吹く模様だ。しかし「COLDBREEZE OMAEZAKI」に相応しい風となり、そして波が立ってくれるのか?

JPWAオフィシャル気象予報「海快晴」の気象予報士・小川氏も会場に駆けつけ、コンディションが整うよう祈る。予報は午後、夕方前にはどんどんと風が上がってくるということだ。そこそこに吹く風がもっともっと上がってくるように期待する時間が続いた。

フリーライディングはできる。サーフスラロームを行うなら充実の日になったかもしれない。大会二日目はそんな一日だった。

午後3時になって、もしこれから風・波ともに上がったとしても安全に、さらに順調にヒートが進行できないという判断により、本日もノーコンテストで終了となってしまった。あともう少しの風と波があれば!? というコンディションだった。誰もが悔やむコンディションだった。

日没前、午後3時過ぎに風が上がり、フリーライディングを楽しむ一般セイラーたちが少しずつ出てきた。そして明日への期待をかける選手も海面に出てきた。彼らが完プレし始めたのは二日目ノーコンテストが決まった数十分後だ。プロ選手ではまず現ランキング4位のJ39野口貴史がパフォーマンスを魅せ始めた。

J39 野口貴史

野口のライディングに触発されたかのように、現場に残っていた選手たちも次々と出撃していく。風は徐々に上がっていく。しかし、波は小さく力弱い。そんな難しいコンディションでも日没までの約1時間、プロならではのパフォーマンスも魅せる選手たち。選手もギャラリーも待ち続けたかいのある1時間となった。

明日はきっとハードで見応えのある一日となる、そんな予報が出ている。きっと戦う選手、魅了されるギャラリー、みんなが充実の一日になりそうだ。

ただしひとつ心配なことがある。日没前のライディングでJ27田中美帆が負傷してしまったことだ。現時点で詳しいことは不明だが、リッピングの際に右足を負傷した模様。ハードコンディションとなりそうな明日、彼女の体調がどうなるか……。J0 MOTOKO不在のこの大会、ぜひと4人の女子選手たちの存在価値を高めてもらいたい。

J27 田中美帆

J15 石原智央

J39 野口貴史

J39 野口貴史 & J15 石原智央

J140 鎌田良太

J18 松井重樹

J23 永松良章

J39 野口貴史

J123 本橋政浩

J134 本橋政浩

フォトグラファー里村哲也

J744 柳沢利彦

J375 森美奈子

J1115 板庇雄馬

J78 矢谷貴弘

大会3日目

朝から風が吹き、波も徐々にパワーを増してきた。10時40分、とうとうヒートがスタートした。オープニングヒートはJ123本橋政浩 vs J81山本修司だ。御前崎ロングビーチには、ギャラリーもフォトグラファーも多くが訪れている。
ウェイティングも続いたが、魅せることのできる選手たちだからこそ、テンションはおそらくピークに近いはずだ。オープニングヒートはいちど、風が落ちたためにやり直しとなったが、近頃練習中というシャカを繰り出し(失敗?)たJ123本橋が勝利した。

J123 本橋政浩

ヒート時間は10分、メンズはジャンプ2本、ウェイブ2本、ウィメンズはジャンプ1本、ウェイブ2本がファクターだ。順調にヒートが続いていく。来シーズンからスラロームに専念するJ202 駒井友彦はJ744柳沢利彦に挑むも惜敗。昨年度の覇者・J23永松良章は怪我のため欠場となったJ202森田に不戦勝となった。続くヒートでは、J78矢谷貴弘がJ18松井重樹に、J39野口貴史がJ376藤原琢磨に、J15石原智央がJ140鎌田良太にそれぞれ勝利していく。注目の2ヒートが続く。勝ち続ける男・J25浅野則夫とプロ登録1年目の若手・J1115板庇雄馬の登場だ。大会連覇、そしてスラロームとウェイブ両種目トップをかかったJ25浅野則夫は、メンズ唯一のアマ登録選手J127長谷川裕志に、そして唯一の10代選手J1115板庇雄馬は、一昨年のアマチュアウェイブの覇者J134吉武雅博に勝利した。

勝ち続ける男 J25 浅野則夫

ウィメンズクラスだが、やはりJ27田中美帆は昨日いためた足の具合が芳しくなく残念ながら欠場となりJ375森美奈子の不戦勝。ウィメンズ唯一のアマ登録選手68多賀須惠とJ44矢谷芳美の戦いは、両者ヒート中にセイル交換するほど難しいコンディションとなったが、やはりプロの維持を魅せる矢谷がジャンプの差で確実な勝利を治めた。

時おり、やや風が弱くなるタイミングもあったが、次々とヒートが進んでいく。このままいけば時間的にダブルイリミネーションが成立するかもしれない。だが、“COLDBREEZE”らしからぬやや非力な波が気になる。アウトの風はかなり強そうだがジャンプ台が見つからない。そしてインサイドはガスティ。そんなインサイドぎりぎりに波が立つ。難しいコンディションだが、それでもパフォーマンスを魅せるのがプロ選手なのだ。ギャラリーも多くなってきた。カメラに大きなレンズを装着したフォトグラファーもビーチに多く並んでいる。ここで見るものたちを圧倒するパフォーマンスを繰り広げて欲しい。そんなコンディションの中、ランキング上位の本橋と永松が2回戦に駒を進めた。ふたりに続いたのが野口と板庇だ。なんと連勝を続けていた浅野を破る大金星をあげたのは大会最年少の板庇となった。

J23 永松良章

J39 野口貴史

お互いをたたえ合うJ39 野口貴史とJ15 石原智央

J1115 板庇雄馬がJ25 浅野則夫の連勝をストップ

勝利がアナウンスされた瞬間の板庇親子

森vs矢谷のウィメンズシングルイリミネーションファイナル。両者、まずはウェイブポイントから重ねていく。なかなかジャンプを決められない。コンディション変化が激しく、道具のセレクトも難しい。両者ともになんどかジャンプポイントを取りにいくが決めきれない。ヒート終了間際、矢谷がフォワードループを決め勝利を確定させた。

J44 矢谷芳美

メンズセミファイナルがスタートした。本橋と永松の戦いは大技のオンパレードとなった。永松がバックループ、フォワード、プッシュループと決めていく。一方、本橋はタカに失敗した後すぐにバックループ、プレーニングフォワードと返す。さらにワンハンドバックループに挑むも完着? 接戦は永松が制した。

J23 永松良章

J123 本橋政浩

もうひとつのセミファイナルは野口と板庇の戦い。野口がフォワードを決めれば、板庇もフォワードを返す。さらに野口はバックループ決める。昨日からノリノリの野口は勢いよく、ジャンプ台を見つければ即座に飛び、スピードに乗り波を掴み続けていく。一方、板庇は浅野を破った勢いをみせるかと思いきや、なかなかスピードに乗れない。どうやらセイルチョイスでミスしたようだ。飛びきれない、波を掴めない板庇を横目に野口は次々と決め、勝利を確定させた。

J39 野口貴史

ウイメンズルーザーズ、多賀須と森の戦いがスタート。多賀須が海面に出たが、森はビーチを走っている。なんと森はヒートを確認しに本部に向かったところでヒートがスタートしてしまったのだ。出遅れた分を森は取り戻すことができず、アマの多賀須が矢谷への挑戦権を手に入れることになった。

メンズ3位4位戦は本橋と板庇の戦い。さきほどのセミファイナルとはうって変わって板庇がまたもやハイパフォーマンスをみせ始めた。バックループ、プッシュループ、スタイリッシュなボトムターンにリップアクション。一方、本橋はなかなか決めきれない。波・風のコンディションが合わないのか、本橋はフラストレーションのたまりそうなライディングだ。結果、板庇の勝利となった。

J123 本橋政浩

J1115 板庇雄馬

とうとうメンズファイナルとなった。初優勝を狙う野口と連覇を狙う永松の戦いだ。攻める野口が先に野口がプッシュループを決める。すかさず永松もプッシュループで応戦する。息をのむファイナル。しかし徐々に風が弱くなってきた。海面に向かって右、上に永松、左の下に野口が陣取り、それぞれの波と風を取りに分かれた戦いとなった。風がやはり弱く、永松はすかさずセイルを変えた。野口はそのまま耐える。しかしセイルが小さいのか若干野口のキレが悪い。2分間の延長がアナウンスされた。攻める永松、耐える野口。結果、永松が勝利した。

J39 野口貴史

J23 永松良章

時間はまだ3時前、風もまた戻りルーザーズが開始された。大会3日目、日没まで戦いは繰り広げられたが、13ヒートまでの消化となり終了となった。

大会最後のヒートはウィメンズルーザースを勝ち上がった多賀須とシングルイリミネーション優勝の矢谷の戦い。風が弱くなりより難しくなったコンディションだ。両者、スピードに乗れず決め手を欠くライディングだ。いちはやく矢谷はセイルチェンジをする。サポートは夫J78 矢谷貴弘。一方、多賀須は粘る。矢谷のいない間にポイントを稼ぎたいところだが……。やはりセイルが小さい。終了2分前になってセイルチェンジを決断。こちらもサポートは夫だ。結果、いちはやく決断した矢谷が多賀須の挑戦を退け完全優勝を遂げた。

J68 多賀須惠

J44 矢谷芳美

矢谷夫妻のセイルチェンジ

多賀須夫妻のセイルチェンジ

J23 永松良章が大会連覇、そして2010ウェイブランキングトップとなり、ウィメンズはJ44 矢谷芳美が大会初優勝、そして初のウェイブランキングトップとなった。

今シーズンのJPWAウェイブツアー戦は終了したが、JPWAの戦いはまだ続く。次週の「掛川サーフスラローム」にはウェイブを主戦場とする選手も登場する予定だし、「グランドスラム」も開催予定だ。しばらくはまだ静岡周辺から目が離せない。

ウィメンズ表彰

メンズ表彰

男女優勝者のシャンペンシャワー

Naishコンビが優勝

J81 山本修司

J202 駒井友彦

J376 藤原琢磨

J134 吉武雅博

J140 鎌田良太

J127 長谷川裕志

J25 浅野則夫

J15 石原智央

J18 松井重樹

J744 柳沢利彦

J78 矢谷貴弘

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